“なぁベイビー、行きたかないかい?
あのいつもいかした街、シカゴにさ…”

---Sweet Home Chicago---





レッドベリーが歌うC.C.Riderを初めて聴いたときのことは
絶対に忘れない。僕はすっかり心を奪われてしまった。
同世代の多くの人達と同じく、僕はロックンロールを聴いて
育ったが、突然、それも一瞬のうちにロックンロールが
どこからやって来たのかを聴き取れたのだ。

もし君がブルーズを一度も聴いたことがなく、これから初めて
出会おうとしているなら、僕はこれを約束できる。
君の人生は良い方に変わろうとしている。

---マーティン・スコセッシ---





嗚呼、なんて素敵なお言葉…


ということで、ワタクシもCDラックからお薦めのアルバム・ゴキゲンなブルーズナンバーを紹介してみようかしら… と唐突に思い立ったワケでゴザイマス。 ついでと言っちゃアレなんですが、折角なので解説書などから無断引用したアルバムやアーティストの情報とか、 全く個人的な見解なども少しずつ書き足していけたらなどと余計な色気まで出してしまったこと、特に出版社・著者の皆様、 お許しくださいまし。


ワタクシはそもそもロック少年・ギター小僧でありましたので音楽の入り口はハードロックでギター中心。 70年代・80年代のロックを聞いてるうち次第に、その泥臭さや心地よいテンポが性にあったのか、或いは、 ギターの速弾き競争社会で完全に負け犬となったことの言い訳なのか、技術よりもエモーショナルな部分重視(全くの私見)の アメリカのサザン・ロックやブルース・ロックに惹かれ、同時にエリック・クラプトンなどのホワイト・ブルースから 彼らがプレイしたブルース・スタンダードのオリジナル探求の道へ…と、そんなよくある道を辿って遂に底なしの ブルース沼に嵌ってしまいました。


とは言っても僅かなお小遣いでポツポツとCDを買い、なんとなく心地良いって理由だけでブルース聴いてますので、 小難しいブルースの歴史やブルース音楽論なんて考えてませんので、 歴史やアーティストや楽曲やレーベルなんかの詳細は完全に放棄し、巷の詳しい解説書などにお任せしております。


ブルース屋敷ってのがあるとすれば、ここは正に入口(裏口)であって、ブルースに興味を持ち始めた方の入り口になれば、 ブルース好きの輪が広がれば…期待してるのはそれだけなのであります。
尚、誤り等がありましたら指摘などせずにそっと放置しておいてください。


では参りましょうぞ。










Chicago Beat
The Aces



まずトップを飾るのは(と言ってもアルファベット順なんだけど)シカゴブルースのバンドスタイルの確立に一役買ったエイシズ。 ルイス・マイヤーズ(ギター、ボーカル、ハーモニカ)、デイブ・マイヤーズ(ベース)、フレッド・ビロウ(ドラム)のトリオが 紡ぎだすサウンドは、どこを切ってもシカゴ・バンド・サウンド。このアルバムはブルースのお馴染みの曲をエイシズがサラッと 演奏してる感じの好盤ですな。特にシャッフル・ビート・マスターであるビロウのドラミングがアルバムを通して軽やかで気持ち 良い。ジミー・ロジャースとエディー・テイラーの名人ギターと、ウィリー・メイボンのピアノが参加することで程よい音の厚みが 増してます。ちなみにエイシズは、1951年にルイス&デイブのマイヤーズ兄弟とハーピストのジュニア・ウェルズの3人で スリー・デューシズとしてスタート→グループ名をスリー・エイシズへ変更→フレッド・ビロウが加わりフォー・エイシズ→ ジュニア・ウェルズに代ってリトル・ウォーターが加わってリトル・ウォーター&ナイト・キャッツ→ジュークスへ…といった 変遷を経て最後がエイシズって流れです。
独断お薦め度☆☆☆






I'm In The Wrong Business
A.C.Reed



バディ・ガイやアルバート・コリンズといったアーバン系のモダン・ブルースのバンドスタイルに欠かすことが出来ない楽器と言えば サックス。そのブルース・サックスの達人がA.C.リードで、1960年代からUSA、エイジ等のレーベルに少量ながらも質の高いシングルを 残しており熱心なファンもいる。本作は1987年に世に出た通算2枚目のアルバム。スティービー・レイボーン(3曲)、ボニー・レイット (2曲)がゲスト参加したことで話題にもなったが、やはり何と言っても、ジミー・リード・スタイルのレイジーな曲とファンキーな 路線を巧みにこなすA.C.リードのちょっと朴訥とした歌いっぷりと、艶っぽくうねるブルース・サックスに惚れ惚れしてしまう。 ちなみにジミー・リードは親しい友人で、ステージネームのリード″はジミー・リードにあやかっている。 リードは、スライド・ギターの名手アール・フッカーと活動したり、バディー・ガイのバンドに入って60年代のシカゴ・ブルースの 屋台骨を支えた功労者だが、そもそもはジャズ・サキソフォン奏者のジーン・アモンズに憧れてサックス修行のためにシカゴに出てきて、 たまたまブルース・バンドに加わったのがキャリアの始まりなので人生は分からないもんです。 残念ながら2004年にこの世を去ってしまった。
独断お薦め度☆☆☆





Amtrak Blues
Alberta Hunter








Ice Pickin'
Albert Collins



1978年にキャンド・ヒートのボブ・ハイトらの尽力でインペリアルからメジャーデビューを果たした後、数枚のアルバムを出すも 余り売れず。そして1978年にハード路線のアリゲータへ移籍後の第1弾がこのアイスピッキン。アリゲータの戦略が見事に当たって 大復活&大変身である。なんせバックを務めるのはA.C.リード(テナー・サックス)、アーロン・バートン(ベース)、 ケイシー・ジョーンズ(ドラム)らのシカゴの 一流どころであり、コリンズの底抜けパワー&鬼のテレキャス・サウンドが大爆発。一曲目のイントロからキレキレで超クール。 このアルバムの前にインペリアルとタンブル・ウィードから合計4枚のアルバムを発表しているが、実は多くの曲はインストで シンガーとしてのコリンズはこのアルバムからスタートしたと言っても過言ではない。ちなみに、次世代のブルースを背負って立つとして 華々しくデビューしたロバート・クレイは、インスト中心に演奏していた頃のコリンズに大きな影響を受けて自分のバンドを組んだ。 アイス・ピッキングというアルバム・タイトルは、もちろんその硬質でシャープなギターの音色から由来しているが、ピックは使用せず フィンガー・ピッキングであり、そして何より、全ての曲はオープンFマイナーという変則チューニング+カポタスト(ゲイトマウス・ ブラウンの影響)で演奏しているあたりがクール・サウンドの秘訣のようだ。コリンズにとってターニング・ポイントとなったアルバム。 聴くべし。
独断お薦め度☆☆☆






Frostbite
Albert Collins



1978年のアイス・ピッキンで大復活を遂げたコリンズがそのままの勢いで1980年に発表したアリゲータ第2弾で、前作のアイス・ピッキンで 復活したコリンズのモダン・ブルースマンとしての地位を決定づけたアルバム。音作りは成功した前作を踏襲するが クール・サウンドを更に増すためにオルガンも導入。これがまたカッコいいんじゃね?特にアルバムのオープニングを飾る リトル・ジョニーテイラーのIf You Love Me Like You Sayと続く2曲目ジェイムス・デイヴィスのBlue Monday Hangoverでノックアウトされる。 特にIf You Love Me Like You Sayはコリンズ自身が、彼の全レコーディングの中でも特に気に入っているトラックらしい。 コリンズはライトニング・ホプキンスが母方の親戚ということもあってブルースにのめり込んだが、実は、当初はオルガン奏者を目指していて、 車に通でいたオルガンを盗まれたことにより、一転してギタリストへの道を目指すようになったというトリビアあり。 アルバムを通してリズム隊がソリッドでホーンセクションがゴージャスだし、ギターソロの合間に小さく叫ぶコリンズのノリ感が伝わってくる。 このアルバムからAlbert Collins and The Ice Breakersというバンド名義になってます。そのアイス・ブレーカーズは A.C.リード(テナー・サックス)、ジョニー・B・ゲイデン(ベース)、ケイシー・ジョーンズ(ドラム)がメインの鉄壁のバック。
独断お薦め度☆☆☆





Don't Loose Your Cool
Albert Collins



1983年発表のアリゲーター第3弾で、前作に続いてThe Ice Breakersのバンド名義。前作Frostbiteの流れ「クール路線」を汲むアルバム なのですけど、 既定路線のやっつけ仕事なのか、或いは、余裕なのか?本人も飽きてるのか?聴いてもイマイチ魂が燃焼しないぞ。ギターのチューニングが ちょっと甘いなどの指摘もあるみたいだし。 オープニングのGet to Gettin'もキャッチーでツカミはOKなのかもしれないけでコリンズのノリが イマイチのように感じるし、どちらかと言えばWhen A Guitar Plays The Bluesのようなスローテンポな曲のほうがコリンズの エモーショナルなギターが冴えているように思います。特にスロー・ブルースであるMy Mind Is Trying To Leave Meでは 7分42秒の長い曲の中、凄まじいばかりの攻撃的なツッコミ・ギター炸裂だし、アルバム・タイトル・ソングであるDon't Loose Your Cool の暴力的とも言えるプレイに叩きのめされます。が、一方でBut I Was Coolみたいな曲は要らなかったんじゃね? ちなみに、アルバムジャケットを観て分かる通り、コリンズはギター・ストラップを右肩にかけて演奏するが、これは、シートベルトで 身体を固定されているみたいでイヤなんだとか。
独断お薦め度☆☆





Cold Snap
Albert Collins



1986年発売のアリゲーター第4弾。やはり「クール路線」なんだけどファンは贅沢で残酷なもので、より強いインパクトを欲してしまう。 Ice Pickin'やFrstbiteと比べると物足らない感じは否めないが、前作のDon't Loose Your Coolより断然良い。欲しがるファンが 贅沢なだけで、アルバム単体で聴けば十分な佳作だし、アルバムを通してコリンズと楽曲がマッチしている感じで、 成熟したコリンズのブルーズを安心して聴けます。ホーンとオルガンの入れ方も結構カッコ良かったりする。 しかし、これまでのアリゲーターからの3枚と違うのはThe Ice Breakersのバンド名がなくなってます。バック陣をみるとジョニー・B・ゲイデンは 残っているものの、ドラムのケイシー・ジョーンズと、テナー・サックスのA.C.リードの名前なし。これって前作のイマイチ感を反省して 新しいメンバー(刺激)を入れてみた結果なんでしょうか? ちなみにオルガン奏者である ジミー・マクグリフは、オルガン奏者を目指していた少年時代のコリンズの憧れ的存在であり、このアルバムで初共演を果たせました。
独断お薦め度☆☆





Collins Mix
Albert Collins



コリンズの遺作となったベスト盤。この新録音アルバムを発表して健在ぶりを見せつけてくれたコリンズでしたが アルバムが発売されて間もなくガンのために帰らぬ人になってしまった。アルバムは、ベスト盤といっても過去の収録曲を単純に集めた 編集ものではなく、全曲、魂を込めて 録り直したもので、いわばコンサートのラインナップのスタジオ版である。田舎生まれで田舎育ちのワタクシは、 コリンズのライブを観ることなど適わなかったが、このアルバムを聴いて絶頂期のコリンズのライブ・パフォーマンスを 思い浮かべるのであった。このアルバムの録音には、B.B.キング、ブランフォード・マルサリス、ゲイリー・ムーアなどが ゲスト参加していてコリンズのクールでゴージャスなサウンドに花を添えている。 特にゲイリー・ムーアをフィーチャーしたIf Trouble Was Moneyは、ゲイリー・ムーア曰く、これまでに参加してきた数々の セッションの中でもベスト3に入る思い出深い演奏だと言うほどイントロのギターの音1発でぶっ飛ぶほどの素晴らしい 泣きのブルースに仕上がっている。が、敢えて言えば、ワタクシはHoney Hushはオリジナル録音の方が好きだなぁ。
独断お薦め度☆☆☆





King Of The Blues Guitar
Albert King



ご存じ3大キングの一人。ワタクシ個人的にはBBとフレディの二人の強烈なキャラに比べて、どーも 押しが弱くて音もモッサリした印象が拭い切れない。しかしこのCDを聴くと全然いいじゃん、アホか自分!と思ってしまう。 すまんアルバート。何と言ってもギタリストとしての息子、孫、ひ孫は数知れずだし、アルバートのように時代と折り合いをつけて、 柔軟に、しかしタフにブルースの世界を渡って来た人なんて、片手で数えられるくらいしかいない。 で、このアルバムは66年−68年のスタックス録音のアルバム"Born Under A Bad Sign"と "King Of The Blues Guitar"の2枚からダブりを除いた2 in 1。 スモーキーなヴォーカルも聴けばすぐに分かるほど個性的だが、語りかけるようなギターの表現力が素晴らしく、ゆったりとした 振幅の大きいチョーキングは色気さえ感じさせる。1953年のパロットでの録音でキャリアをスタートさせ、1980年初頭までコンスタントに レコーディングを続けており、それら多くのアルバムは全てが聴くに値するが、その中から先ず1枚を買うとすれば、曲のライターから ブッカーT&MGズを筆頭としたレコーディング・サポートが充実して、アルバートの個性を全面的に開花させたスタックス録音のこのアルバムでしょう。
独断お薦め度☆☆☆☆






Born Under A Bad Sign
Albert King



アルバム収録曲は全て上で紹介したKing Of The Blues Guitarに収録されているが、ワタクシはこのアルバムジャケットが欲しくて 買い足しました。あぁ、なんて素敵なデザインでしょ。昔、レコードの時代ではアルバムジャケットのデザインが中身の音楽と 同じくらいに重要でして、ジャケ買いなんて博打みたいな買い方もしてましたのが懐かしい。さて、このアルバムは67年に 発表されたもので、アルバムを通して60年代サザン・ソウルの屋台骨となったスタックス らしい音作りがナイス。で、何といってもアルバートの代表曲となったタイトル・ナンバーのBorn Under A Bad Signであります。 共にスタックスを代表する名ソング・ライターのウィリアム・ベルとオルガン奏者のブッカー・T・ジョーンズの共作で、 ファット&ファンキー。演奏ではギターのスティーブ・クロッパーとベースのドナルド・ダック・ダンが印象的な リフをユニゾンでザックザックと刻み、その上に乗っかるスケールの大きいアルバートの野太いギター・ソロが、いかにも 洗練されたモダン″ブルースらしくてカッコ良い。
独断お薦め度☆☆☆☆







Let's Have A Natural Ball
Albert King



1953年にパロットでの録音がアルバートのキャリアのスタートであるが、本格的なキャリアのスタートは本アルバムに収録されている 59年〜63年のボビン〜キング時代(本アルバムにはキングに吹きこんだ12曲中の11曲が収録されている)。アルバム最後の Had You Told It Like Was以外はセント・ルイスでの録音で、1953年録音のダウンホームなものから、お馴染みのホーンを加えた アーバン・スタイルに変身している。この時代で最もいいのは、やはりストレート・ブルースで、アップテンポのI walked All Night LongやタイトルソングでもあるLet's Have A Natural BallからスローテンポのDon't Throw Your Love On Me So Strongや Blues At Sunrise等々、円熟期の骨太さは及ばないが、ダイナミックな独自のギターが飛び出しており中々快調である。 特にDon't Throw Your Love On Me So StrongはR&Bチャート14位の記念碑的ヒットとなった。なかなかの充実盤です。
独断お薦め度☆☆☆☆




Midnight Blue
Arthur Williams



この人を知ったのは南部ブルースの雄であるフランク・フロストのアルバムで素晴らしいハープを吹いてたから。 さすがフランク、ハープがカッコいいぜ!と思ってたら、何と吹いてたのがアーサーだって知ってびっくり。しかも、 そのハープが絶賛されてりゃ自己名義のアルバムも聴いてみたくなるのがハープ好きの悲しサガってもんでしょ。 が、フランクのアルバムの神プレイは一瞬の輝きだったのか、フランクのスタイルに合わせただけだったのか、 このアルバムにはガッカリ。アーサーのハープはテクニカルでエモーショナルには違いないけど、アルバム全体の コンセプトというかアレンジというか、なーんでこんなパーティー用みたいな曲なの?ブルース・スタンダードでさえ 金属的な音質のバックがズンチャズンチャって…。期待外れに立ち直れず、まだ彼の他のアルバムに触手が伸びず。
独断お薦め度☆





Live At The Regal
B.B.King



言うまでもない名盤中の名盤。1964年シカゴのリーガル劇場におけるライブ。 BBは1949年に24歳でナッシュビルのブレットに発録音を残した後、RPM/ケントを経て62年にABCに移籍。 ABCはBBを第2のレイ・チャールズにすべくバラード系やポピュラー・タッチのアプローチをスタジオで試んで Mr.Bluesと題したアルバムを発表するも、当然ながらBBの本領発揮とならず。このライブ盤は、それに続いて作られた ABCでの2枚目であり、BBにとっての初のライブ盤であり、ものの見事に「ブルースが果たす役割」を我々に教えてくれる。 聴衆がBBとそのバンドを熱狂的に迎え、その一声、ギターのワンフレーズに反応する(そのほとんどが女性客)。BBが どういう人たちに受け入れられ支えられているのかが分かるし、ブルースにおいて演奏者と聴衆のコミュニケーションが いかに大切であるかを教えてくれるのだ。脂の乗り切ったBBの演奏、サニー・フリードマンをリーダーとするバック・バンドの 鉄壁のサウンド、BBの歌とギターのフレーズに反応する聴衆の熱狂的な反応はスタジオ録音では決して味わえない スピード感とスリル感に溢れていて圧倒される。ライブのオープニング、ドライブ感たっぷりの倍テンでスタートするテーマ曲 "Everyday I have the blues"のイントロに滑り込むようなBBのギターの最初のフレーズで完全にノックアウトされます。 最後の"Help the poor"はレコード会社の企画が外れたことだけが残念だが必聴の一枚。
独断お薦め度☆☆☆☆






How Blue Can You Get?
B.B.King



1964年のLive At The Legalから1994年の未収録ライブ音源まで全29曲を年代順に2枚のCDに収めたもので、BBの超絶素晴らしい ライブ・パフォーマンスの美味しいところ取りで、かなりお買い得感ありだ。ワタクシが持っているのは輸入盤だけど、 納められているブックレットは豪華で全曲の演奏データ(年月、場所、参加ミュージシャンなど)が記載されており、これを フムフムと見ながらCDを聴くのは中々オツというものだ。年代の若い1枚目はキリキリした緊張感とスピード感があるし、 2枚目は貫録と落ち着きがあって、どちらも捨て難い。そんな一気聴きが出来る美味しいアルバムだと思います。
独断お薦め度☆☆☆





Live In Japan
B.B.King



BBキングが1971年2月に初めて日本の土を踏んだ時のライブ盤で日本だけで発売された2枚組LPの完全復刻版にあたる。当時は 外タレの来日が珍しかった時代に「ブルースの王様」の来日は大事件でありThe hrill Is Goneのヒットで活動範囲を広げたBBに とっても遠路はるばる日本に来るというのも事件だったはず。そのBBを迎える観客の熱狂と、テーマ曲でもある Everyday I Have The Bluesや十八番のHow Blue Can You Getで観客を鷲掴みにしようとするBBの希薄がぶつかり合う素晴らしい歴史的 瞬間の記録でもある。全体を通してBBのギターは当時の機材のしょぼさなんて感じさせないほど十分に鳴っているし、 サニー・フリーマンらのバックも本当に素晴らしい。他のライブ盤ではあまり聴けないEyesight To The Blindや、即興的なNiji Babyでの スピード感、一体感は並ではないし、ブルースのライブならではの即興的インスト3曲が収録されているのも、本アルバムの楽しみではある。
独断お薦め度☆☆☆





Rock Me Baby (Very Best of B.B.King)
B.B.King



ブルースを聴くなら避けては通れないモダン・ブルースの巨人BBキングだけど、キャリアが長くて録音数も多いのでアルバム 全部は買えないし、スタジオ盤を一枚と考えると選択に悩む。そんなBB入門者に絶対お薦めの1枚。 BBの絶頂期と評価されるモダン/ケント・レーベル時代のヒット曲・定番曲を完全網羅。 ギターも歌も聴き惚れること請け合い。ブルースの暗さとか難解さなんて感じさせないし、どの曲もキャッチーだし、 なので部屋で女子と一緒に聴くのもアリなんじゃないでしょうか?
独断お薦め度☆☆☆☆






The Jungle
B.B.King



このアルバムが発売された1967年には、BBは既に発売元のケントからABCに移籍していたのだが、ケントは移籍前の古い録音を 新譜として次々にシングルカットして最後にこのジャングルとして編集・発売。だから収録曲は1曲を除いてBB最盛期である 1960年初頭の録音であって張りと艶は抜群によろしい。特に歌は押し出しが強くて圧倒される。収録曲はその多くが カバー曲(アルバムのクレジットにはKingと記されているが嘘)だけど完全に自分の曲として消化してるところが流石である。 なお、アルバムタイトルでもある1曲目"The Jungle"はホーンセクションが後からダビングされたようで、ホーンがズレているのが ちょっと残念です。それでもアルバムとしては最高の出来栄え。
独断お薦め度☆☆☆





There Is Always One More Time
B.B.King



1991年発表。一般的な評価としては過去10年間ではベストで70年代以降の20年間でも屈指の出来栄えと評価は高い。 しかしBBファンは別として、ブルースはこうでなければ!という人にとっては評価は分かれるように思う。 収録曲の多くはジョー・サンプルとウィル・ジェニングスのコンビによるもので、それらは大人のバラードであったり クラブ・ブルースであったりと、60年代全盛期のBBのようなストレート・ブルースを期待するとハズレです。 個人的にはBBのハリと艶のある歌声とスケールの大きなギタープレイはブルースの匂いがプンプンで安心して聴ける 好盤である。そりゃ演奏する方も歳とれば、聴くワタクシも歳とったからですね、はい。
独断お薦め度☆☆☆





Live In Cook County Jail
B.B.King








Live In San Quentin
B.B.King








Big Bill's Blues
Big Bill Broonzy








I Am The Brues
Big Daddy Kinsey



メジャーであるポリドールに移籍第1弾の1993年のアルバム。そもそも決して技巧派ではなく筋金入りのダウンホーマーと 評価されるビッグダディであるが、中でもこのアルバムは「地味すぎる」との評判通り地味です。地味というより全く冴えない。 メジャーは売るためにオーバープロデュースすることもあって、それはそれでガッカリするけど、このアルバムは放置したのか? と勘ぐるほど参加ミュージシャンの統一感が感じられないし収録曲のクオリティも低く、聞くに堪えない。
独断お薦め度☆





Ranblin' Man
Big Daddy Kinsey



1994年発売、ポリドール移籍の2作目、ビッグ・ダディの通算4枚目のアルバム。このアルバムではビッグ・ダディはボーカルに専念し、 ギターは息子のドナルドとマディ・バンドの最後のギタリストであったジョン・プライマー、ピアノはジョニー・ジョーンズ、 ベースはジョニー・B・ゲイデン、ドラムはウィリー・スミスの鉄壁のバック。ここにキャリー・ベルがハープで参加しており、 簡単に想像できる通りにコテコテのシカゴ・スタイル・ブルースである。前作の放置による失敗に懲りたのか、このアルバムは プロデュースがよく行き届いていて、楽曲自体はそれほど華やかではないけど、全体が非常にタイトでシャープ、 聴いていて気持ちよろしい。これでビッグ・ダディ自身に華があれば売れてたんだろうなぁ…。
独断お薦め度☆☆☆






Let's Go To Town
Big Leon Brooks



1980年録音なので時代的には当時のソレらしい空気はないけど、スタイルはタイムスリップしたような シカゴ・バンド・ブルースの王道ど真ん中。しかしレオンおじさんの持ち味なのか歌もハープも一本調子で 目玉になるような曲があるわけでもなく繰り返し聴くのはちょっと辛い。だけどダメってワケでもなく 酒場で演奏してると平均的に盛り上がる感じで、ハープ・ブルース好きなら押さえておきたい人です。
独断お薦め度☆☆☆





Hound Dog / The Peacock Recordings
Big Mama Thornton








Can't Keep Lovin' You
Big Walter Horton








Big Walter Horton with Carey Bell
Walter Horton



60年代後半には力に見合った活動も出来ず、正当な評価もされなかったホートンに対し、それではいかんと ブルース・イグロアが立ちあがり、72年にアリゲーターの2番目のアーティストとして白羽の矢を立てたのだった。 KPMに録音しているLittle Boy Blue(4曲目)やコブラに吹きこんだHave A Good Time(1曲目)などは当時の 録音と比べれば荒々しさや緊迫感といった点では及ばないのは当たり前だが、しかし、リラックスしたムード (旧友エディー・テイラーの参加が大きい)の中で響き渡るホートン特有のシャキっとしたブルースハープは、 やはり聴く価値がある。リズム隊の出来は平均的だが、ホートンの弟弟子で当時売出し中だったキャリー・ベルが セカンド・ハープとプロデュースに廻り、良い雰囲気を作っている。
独断お薦め度☆☆☆





Back Where I Belog
Billy Boy Arnold








Chicago's Young Blues Generation
Billy Branch & Lurry Bell



若手ハーピストの最右翼と呼ばれたビリー・ブランチをフィーチャーしたサンズ・オブ・ブルースのアルバム。 彼らも「リビング・シカゴ・ブルース」で登場して以来、L+R、レッド・ビーンズ、ブルー・フェニックス等から アルバムを重ねてきたが、そんな中で決定打と言えるのが1992年発表のこの1枚。アーシーなブギ・ナンバーの Mississippi Flashback(3曲目)とモダンでファンキーなRoaches(6曲目)はオリジナルで、ブルースの伝統を 尊重しつつも新しい解釈でブルースに取り組む姿勢がうかがえる。全体にブランチのアンプリファイド・ハープ が全面に出ているが、How Can You Stand It Baby(4曲目)のアコースティックな生ハープも聴かせる。 歌は力強いがオーソドックスなブルース臭はやや薄いブランチより、ギターのカール・ウェザースビーの方が満足できる。
独断お薦め度☆☆☆





The Blues Keep Following Me Around
Billy Branch








The Best Of Blind Blake
Blind Blake








East Coast Piedmont Style
Blind Boy Fuller








Harlem Street Singer
Blind Gary Davis








King Of The Blues 2
Blind Lemon Jefferson








Dark Was The Night
Blind Willie Johnson








1927-1933 The Early Years
Blind Willie McTell








Greatest Hits Vol.One
Bobby "Blue" Bland



ボビーが1957年-1969年に在籍したデュークに残した珠玉のナンバー16曲から成るコンピレーション・アルバム。 アルバムのオープニング・ナンバーFurther Up The Roadは、かつてエリック・クラプトンがライブで演奏していた (クラプトン・バージョンはFurther Up On The Road)ので聴き覚えのある人もいるかもしれない。ワタクシもその一人で ボビーの曲を聴いた時はブルースを遡って原曲を発見したことに感動した。(これもブルースを聴く楽しみだね) デューク時代はボビーの第1期黄金時代で、そもそもフルアルバムに駄作がないので、このCDの収録曲に捨て曲が あろうハズもない。もう是非聴いてほしいくらいのワタクシの絶対的お薦め盤。
独断お薦め度☆☆☆☆





Greatest Hits Vol.Two
Bobby "Blue" Bland



こちらはボビーがマラコに移籍するまでの1973年-1984年にABC/MCAに吹き込んだ曲から16曲を集めたコンピレーション・ アルバムの続編。ABC/MCA在籍時にはボビーは40歳代で歌手として脂の乗り切った時であり、その歌唱力も最高潮。 ABCではB.B.KINGとレーベル・メイトとなったことで実現した共演ライブからも1曲収録されている。レーベルの方針なのか、 ややポップな曲が多い気もするが、そこはジャンルを問わずボビーが歌えば、それ即ちボビー節であって文句のつけどころもない。 勢い的にはVol.1に軍配が上がるかもしれないが、ここは是非、Vol.1と2の両方を購入して通して聴いて頂きたい。
独断お薦め度☆☆☆☆





Members Only
Bobby "Blue" Bland



メジャーのABC/MCAからマラコへ移籍後の第1弾アルバムであり、ボビーの第2黄金期の幕開けを飾るアルバムでもある。 辛口のブルースも美しいバラードも切なく&スケールが大きくて男ながらも惚れ惚れしてしまう。 アルバムのどこを切っても素晴らしいが、タイトル曲である"Members Only"をボビーの代表曲に推す評論家も多くて、 この1曲だけでもこのアルバムを買う価値があるかも。個人的には少しメロウ感が強すぎるか?
独断お薦め度☆☆☆






Two Steps From The Blues
Bobby "Blue" Bland



ワタクシが20代前半のブルース小学生だった頃に、ボニー・ブラムレットとグレッグ・オールマンがデュエットで歌った Two Steps From The Bluesに痺れて買い求めたのがこのCD。ボビーが1957年-1960年に録音した作品を集めたデュークでの 初フルアルバム。ギター・ブルースから入った人にはムード歌謡か?と思うかもしれないが、実際、このアルバムでは ストレート・ブルースからバラードまで歌っているのでクラブ・ブルース(ムード歌謡)との指摘も外れじゃないような。 しかし、紛れもないブルースであり、かつ、大人のブルースであることはワタクシが敢えて言うまでもない。ボビーの ブルースが好きになったら首までブルース沼に嵌ってて、もう後戻りできないので諦めましょうね。
独断お薦め度☆☆☆☆





His California Album
Bobby "Blue" Bland



なぜ"His California Album"なのか?と言えば、長く在籍したデュークがABCに吸収され、同ABC在籍だった B.B.Kingが西海岸でレコーディングして成功していた流れから、ボビーの移籍第1弾が西海岸で録音されたためみたい。 アルバム・タイトルにするくらいなので「西海岸」って当時の音楽界でのキー・ワードだったのかね? で、中身はと言えば、当時40歳代だったボビーは歌手として最高潮だったワケで悪いハズがない。これブルース? と期待を裏切るかもしれないが、そう感じた人はブルースの沼をもう一周してから再びボビーに戻ってきてほしい。
独断お薦め度☆☆☆





Midnight Run
Bobby "Blue" Bland



以降続くマスル・ショールズ・スタジオ制作第1号となった名作。これまでのマラコ作は1曲目にハートウォーミングな 掴み曲でスタートすることがお約束ですが本作もMembers Onlyに匹敵するマラコでの代表作とも言える You've Got To Hurt Before You Healが優しく出迎えてくれます。他、ブルース、バラード、ラブソング、カヴァーと 駄曲皆無で、これは人生の困難に遭遇した時に乗り越える手助けをしてくれるブルース/ソウル・ファンの人生の常備盤です。 中でも注目すべきはどっしりとしたスローテンポのストレート・ブルースのI'm Not Ashamed To Sing The Bluesで、 若者へのブルース啓蒙と言うか、お説教でも嘆きでもない、ブルースを通して自分の人生と真剣に向き合うことを知って欲しいと 伝えてるようなブルース賛歌で、この説得力はブランドにしか絶対に出せない。ちなみにアルバム・タイトル曲は バッターの裏をかくようなまさかのレゲェ調変化球で空振りしても妙に納得して腹が立たない。これもブランドの人徳か。
独断お薦め度☆☆☆





Years Of Tears
Bobby "Blue" Bland



1993年、マラコレーベルからの6枚目のアルバムで、フレデリック・ナイト、トミー・テイトら、名ソングライターの曲を、 マスル・ショールズ・スタジオの凄腕のプレーヤー達のエッジの効いた演奏をバックに、快調に丁寧に歌うブランドに酔える。 特に、キャリア屈指の1曲とも言われるSomewhere Between Right & Wrongでは正しいこと″と悪いこと″の狭間で 揺れ動く男女をテーマにした切々としたバラードが心に沁みる。
独断お薦め度☆☆☆





Sad Street
Bobby "Blue" Bland



1995年、マラコレーベルからの7枚目のアルバムで、前作に引き続いてマスル・ショールズ・スタジオでの収録。 ヘヴィでハード、シリアスなテーマが突き刺さり、逝きのよさ、元気も際立つ作品に仕上がっている。 嫁と愛人、それぞれで起こしてしまったトラブルを歌うスロー・ブルースの一曲目Double Trouble、 ジョージ・ジャクソンによる荒廃するストリートの現状が訴えられたタイトル曲のSad Streetと、冒頭から ズッシリとした貫録のボビー節が心に染みいる。 ビリー・ホリデーのGod Bless The Child That's Got His Own、ロッド・スチュワートのTonight's The Nightを ブランド・マナーで聞かせた後、後半はモズレイ&ジョンスンが提供するアップテンポの曲をブランドがノリノリで受け止める。 嗚呼、90年代半ば過ぎてもブランドの強靭さは健在であった。
独断お薦め度☆☆☆





A Man Amongest Men
Bo Diddley










Homebrew
Brewer Phillips










Rainy Day
Brownie Mcghee










I Was Walking Through The Woods
Buddy Guy



新世代シカゴ・ブルースの担い手として登場したバディの渾身の1枚でバディを聴くならこれを置いて他になし。 ヒステリックなシャウトとスクィーズ・ギターは正に魂の叫びでテンションの高さは半端ない。ギターの音はナチュラルで エフェクト処理はなしだけど本当にヘビィ″なブルース・ギターが聴ける。ギター小僧は正座して聴くべし。
独断お薦め度☆☆☆☆







Damn Right, I've Got The Blues
Buddy Guy



1981年以降レコーディングの機会に恵まれず不遇の10年を送ったバディが1990年にロンドンで録音した復活の1枚。 エリック・クラプトン、ジェフ・ベックらが数曲で参加しただけあってオルガンやホーンセクションを加えたりと、 必要最低限の絶妙のプロデュースでセールス的にも大成功。バディのギターもスリリングであったり暴力的であったりで カッコいい。全体にロック寄りな音づくりだけどモヤモヤをぶっ飛ばす好盤。
独断お薦め度☆☆☆






Bad Avenue
Buddy Scott









Parchman Farm
Bukka White



ハナ肇ではない。チャーリー・パットン、サン・ハウス、ロバート・ジョンスンと並ぶ デルタ・ブルースの巨人であるブッカ・ホワイトである。戦前のデルタ・ブルースを聴くなら外せないアルバムで 1937年と1940年の録音全14曲をまとめたもの。基本、コード・ストロークにスライドを織り交ぜた引き語りであるが 1940年録音曲には洗濯板でリズムを刻むウォッシュボード・サムが加わっている。近年のブルースを聴きながら 時折聴いてほしい。
独断お薦め度☆☆





Spider In My Stew
Buster Benton









Blues At The Top
Buster Benton



1960年代から地道にシカゴで活動を重ねてきたベントンですが、フル・タイム・ミュージシャンになったのは 交通事故で片足を失った1980年初頭から。このアルバムは1983年と1985年に渡欧して録音した2枚のアルバムから セレクトされたもので、前半10曲はビリー・ブランチらサンズ・オブ・ブルースのメンバーをバックにしている。 ベントンの吐き出すように歌う濁声と鋭いギターは、カッコいいブルースとは言えないが、ズッシリと重たくて 聴けばすぐにそれと判る個性がある。新し目のシカゴ・スタイル・ブルースの中では聴くべき人かもしれない。
独断お薦め度☆☆☆





The New King Of The Blues
Buster Brown








I'm A Mad Man
Byther Smith



オーティス・ラッシュの流れを汲むモダン・シカゴ・ブルース。1993年制作のアルバムなので十分にモダンであるが、 その演奏は辛口で、最近のシカゴ・ブルースはちょっと…と躊躇する方も、ムムッと唸らせるかもしれないほどの ロウ・ダウンな感覚を持ち合わせている。派手でキャッチーな演奏ではないが、実に堅くてクロウト好み。いや、悪くないっす。
独断お薦め度☆☆☆





Mississippi Kid
Byther Smith








Deep Down
Carey Bell



1960年代末からマディー・ウォータース・バンドや数多くのセッションに参加したキャリー・ベルは70年/80年代を代表する ハーピスト。長いキャリアの中、1995年吹き込みのこのアルバムが代表作。息子のルーリー・ベルとカール・ウェザーズビー(ギター)、 ラッキー・ピータースン(ピアノ)、ウィリー・B・ゲイデン(ベース)、レイ・アリスン(ドラム)の強力サポートをバックに キャリーの攻撃的でノリノリのハープが冴えてます。歌はシロウトだけど、まぁ許す。
独断お薦め度☆☆☆☆





Heartache & Pain
Carey Bell



アルバムを通して爽快感があるが、それはキャリーのハープと歌が冴えわたっているからではなく、 ドラムのサム・レイ、ベースのアーロン・バートン、ピアノのボブ・リーディのリズム隊のノリが 最高だから。それでも、キャリーと息子のラリーのギターもそれなりの水準であって買って損するって ほどじゃないのでご安心を。
独断お薦め度☆☆☆





Mellow Down Easy
Carey Bell








Carey Bell's Blues Harp
Carey Bell








Harp Slinger
Carey Bell








Goin' On Main Street
Carey Bell's Blues Harp Band with Lurrie Bell








Blues From The Gutter
Champion Jack Dupree








The Original Peacock Recordings
Clarence Gatemouth Brown








Blue Guitar
Earl Hooker








The Genius Of Earl Hooker
Earl Hooker








I Feel So Bad
Eddie Taylor



長年ジミー・リードのサイド・マンとして地味に活動を続けてきたエディーが50歳にして 初めて吹き込んだフル・ソロ・アルバム。派手さは全くないがいぶし銀のギターと歌には 痺れてしまう。ストーンズのキースみたいで贔屓にしている人には堪らない。子供のころに 酒場の下に潜り込んで身体の奥深くまで染み付いた古いデルタ・ブルースの引き語りなんて 当たり前だけど、只者じゃないことを窺わせる。カッコいいぜ。
独断お薦め度☆☆☆







Those Lonely Lonely Nights
Earl King








My Heart Is Bleeding
Eddie Taylor








The Chief
Eddy Clearwater








The History Of Elmore James
Elmore James



一度聴いたら、喉が裂けるぜってくらいのダイナミックでバタ臭いボーカルと、ワシャシャワシャシャと 歪まくった音でたたみかけるような三連符のボトルネック・ギターが頭から離れない。とにかく強烈で ジャンルを問われれば、エルモアというジャンル分けしかできまへん。そこまで言うと雑なのか?と思うかも しれないけど楽曲はメロディアスでキャッチーだったりして意外と聴き易かったりする。このアルバムは レーベルにとらわれず、エルモアのキャリアをキッチリ押さえてある好盤。つーか、レギュラー盤って売ってるのか? 先ずはエルモアと言えばこの曲でもある、1曲目のDust My Broom(ロバート・ジョンスンのI Believe I'll Dust My Broom の発展形)である。聴くべし。
独断お薦め度☆☆☆☆





The Definitive Elmore James
Elmore James








The Right Time
Etta James



独断お薦め度☆☆☆






Tell Mama
Etta James



1967年、アレサフランクリンやウィルソンピケット等がサザンソウル、アトランティックソウルの名盤を生み出し続けていた ソウル全盛期のマッスルショールズ・フェイムスタジオで録音され、翌1968年発表。南部ミュージシャンとの相性は抜群で R&B・ソウル史上に残る名盤を生み出しました。と、一般的にはR&B・ソウル畑にカテゴライズされるエタ・ジェイムスですが ブルーズ好きを自称するなら是非とも効いて頂きたい。決して期待を裏切りません。 オープニングのエタの代表曲Tell Mamaに続いて「アナタが去っていくのを見るくらいなら、むしろ盲目になりたい」と切々と歌う 2曲目のI’d Rather Go Blindは鳥肌モノ。録音当時、エタはクスリ抜きの治療中だったとか。マジでお薦めします。
独断お薦め度☆☆☆☆






At Last
Etta James



アルバムタイトルでもある1曲目のAt Lastは、Etta Jamesといえばこの曲と言われるほど彼女の代表曲。しかし、実は1941年の ミュージカル映画「Orchestra Wives」の中でRay EberleとPat Fridayが歌った曲のカバー。また2009年にオバマ大統領が最初の 就任舞踏会で、ビヨンセの生歌に合わせて夫人と踊った曲としても知られている。正に名曲ではありますが、このエタの 歌いっぷりはどうでしょう。1960年の録音なので録音技術もショボいこの時期だからこそ、人間の喉を震わせる歌声は魂に 直接訴えてくるようです。つーか、この歌声が響かないようであればキミに魂がないってことだ。 他の曲も名曲ぞろいで、アルバムを聴き進むにつれて部屋の中にはエタの歌声が降り積もる。
独断お薦め度☆☆☆☆






The Mellow Blues Genius
Fenton Robinson








Somebody Loan Me A Dime
Fenton Robinson








I Hear Some Blues Downstairs
Fenton Robinson








The Last Of The Jerry Roll Kings
Frank Frost & Sam Carr








Deep Blues
Frank Frost








The Very Best Of Frank Frost
Frank Frost








You Gotta Move
Fred McDowell








Blues Guitar Hero
Freddy King



緊張感溢れるスクィーズ・ギターが爆発するスロー・ブルースとR&B風味もあるギター・インスト、 これがフレディ・キングの2本柱であって、このアルバムはその両方を漏らすことなく収録してある。 フレディを堪能するにはベストの1枚で、特にエリック・クラプトンを始めとするホワイト・ブルースから 来た人には非常に親しみやすいと思う。つーか、フレディこそクラプトンのアイドルであった人で、クラプトンは ライブでフレディの曲を多くカバーしている。収録曲はどれもリズム感がはっきりしているし、メロディもキャッチーだし、 ギター・ソロも歌もスリリングで色気さえ感じる。正にフレディ全盛期の録音で、アルバムタイトル通り、 ギター・ブルース好きな人は聴くべし聴くべし聴くべしである。だが、34年にテキサスで生まれ、50年代にシカゴに移住した フレディが最も影響を受けたギタリストは、エディ・テイラー、ジミー・ロジャース、ロバート・ジュニア・ロックウッドらである ことを申し添えておく。
独断お薦め度☆☆☆☆





King Of The Blues
Freddy King








Oopin Doopin' Blues Harp
George "Harmonica" Smith








Now You Can Talk About Me
George "Harmonica" Smith








The Complete Blue Horizon Sessions
George Smith & Bacon Fat








Stranger
George "Wild Child" Buter








The Things That I Used To Do
Guitar Slim








Airbusters
Hip Linkchain



1936年ミシシッピ生まれで50年代にはシカゴにやってきたヒッピ・リンクチェイン。早くから活動していたにもかかわらず 注目を集めるようになったのは80年代に入ってから。70年代にはマイナー・レーベルからシングルを出し、80年代には 長期の欧州ツアーをしながらアルバムを数枚残し、そのツアーのギャラを資本にアメリカで初アルバムChange My Bluesを 発表して、やっと知られるようになった。本アルバムは85年と87年のスタジオ録音に84年のライブ録音を収録したもの。 80年代のシカゴ・ブルースと呼ぶには垢ぬけない、なんとも埃っぽい音であるが、小手先の技術は置いといて、 そのカラッとしたタフさからは100%ブルースの匂いしかしない。それにしてもアルバムジャケットの写真は、他にいいのが なかったのか?
独断お薦め度☆☆☆





Blues On The South Side
Homesick James



ブルースにおいてスライドギターの歴史は長くスライドの達人も枚挙にいとまがない。有名どころで言えば エルモア・ジェイムスが筆頭だが、そのエルモアの従兄にあたるのがこのホームシック・ジェイムスである。 エルモアと一緒に活動していたこともあってホームシックもスライドを弾くがエルモアほどのインパクトはない。 いや、スライドに限らず全体に締まりがなくて、それが持ち味でもあるがヘタウマ感があって聴いてる側も リラックス出来る。気の合う仲間が細かな打ち合わせなしで演奏したままを録音したような感じで、当時(1965年録音) のアルバム製作の雰囲気が味わえる好盤。バンドを組んだら演奏の善し悪しは二の次で、このような演奏を楽しみたい。 なおベースを弾いているエディ・テイラーのウィーキング・ベースがカッコいい。
独断お薦め度☆☆☆





Steel Guitar Flash!
Hop Wilson



白人からの接触は拒み続け、ヒューストン・ゲットーの奥深くにとどまった伝説のブルース・マン。ブルース沼に嵌った人間なら 興味をそそられる触れ込みだけど、CDジャケットのスティール・ギターを見るとちょっと腰が引けるのも頷ける。 スティール・ギターと言えばハワイアンじゃろ?てか、スティール・ギターのブルースって聞いたことねぇし。ごもっとも。 ワタクシもヤフオクで売られてたのが格安でなければ買っておりませんでした。が、しかーし、偏見なしで聴いて頂きたい。 いや、むしろ聴け。演奏は紛れもないブルースで、しかも想像を遥かに超えてディープでカッコいいぜ。問題のスティール・ ギターもナイト・ホークのスライドを思わせる凍りつきそうほどの緊張感。歌もタイム感もナイスです。
独断お薦め度☆☆☆☆





Hound Dog Taylor and The HouseRockers First
Hound Dog Taylor and The HouseRockers








Natural Boogie
Hound Dog Taylor and The HouseRockers








Moanin' In The Moonlight/Howlin' Wolf
Howlin' Wolf



ベタな例えで申し訳ないが、マディが東の横綱ならハウリン・ウルフは西の横綱。そのウルフの1枚目である "Moanin' In The Moonlight"(51年から58年までの代表作品集)と2枚目の"Howlin' Wolf"(57年から61年までの録音) の2 in 1アルバム。実にウルフのデビューから10年間の集大成で超お買い得アルバム。ウルフを初めて聴いた時、 その濁声とウルフって名前が胡散臭くてマディ贔屓でありましたが、しかし、聴き込むに連れてマディには少ないドロドロの ワン・コード・ブルースの迫力と時折キラリと光るポップな音造りがワタクシのハートを鷲掴みにしてしまった。 坂本竜馬には憧れるけど土方歳三のイキザマにも惚れるぜって感じだ。マディのデビュー・アルバムに勝るとも劣らぬほどの 傑作が目白押し。ウルフの吠え声を煽るように絡み付く相棒ヒューバート・サムリンの超攻撃的ギターも最高で、 これまた必聴の1枚。
独断お薦め度☆☆☆☆☆






The Back Door Wolf
Howlin' Wolf



心臓に病気を抱えていたと言われるウルフの遺作となった1枚。昔を懐かしんでヨロヨロと…と言ったものではなく 現役バリバリの超骨太のウルフであり、ほぼ常連のサポートメンバーの演奏も気合い入りまくり。デトロイトJrが弾く オルガンの音色がちょっと耳障りの感があるが、聴きようによってはヒューバート・サムリンのキレキレでモダンな ギターとのツイン・リードのようにも。ウルフのブルースは濁声でわめき散らすし、ワン・コードものが多かったりで 取っ付きにくい感じもあるが、デトロイトJrを取り入れたり、そもそもサムリンのモダンなギター・フレーズがあったりと、 常に新しい音楽を目指していたように思います。これまたカッコいいアルバムだぜ。
独断お薦め度☆☆☆☆





Change My Way
Howlin' Wolf



1975年発売の1958年〜66年録音のシングル作品の編纂盤。年代的にはウルフの絶頂期であってヒット曲こそないものの 全曲ズッシリと重く五臓六腑から海綿体まで沁みわたります。以下、小出氏のガイドブックから抜粋すると、 「タイトル曲のChange My Mayは、こんな生活、自分でも酷いと思っているから変えなきゃ"と歌うスロー・ブルースで、 いつものように火を吹くような激しさはないが、聴くほどに澱のようなものが心中に溜まっていく名作だ。この全編に 漂う重苦しさ、気だるさ。ウルフのハープもテクニカルではないがフィーリングいっぱいだ」なのです。正にその通り。 ウルフ、ホントかっこいいぜ。このカッコよさがわからない方は残念ながら修行が全然足りません。聴くべし。
独断お薦め度☆☆☆☆





The Real Folk Blues
Howlin' Wolf








More Real Folk Blues
Howlin' Wolf








Kings Of Chicago Blues
Hubert Sumlin








100% Cotton
The James Cotton Band



小出斉氏曰く「70年代のモダン・シカゴ・ブルースの最重要アルバムであり、ジェイムス・コットンと言えば コレというほどの代表作だ」なのだ。ブルースに於ける歴史的評価については小出氏にお任せするとして、 このアルバムをひと言で言えばブルース+ファンク=キレキレ・ノリノリである。クラプトン系ブルース・ロックから 来た人には面白くないかもしれないが、黒人さんのブルースを聴く上では絶対に無視できないアルバムと思います。 コットンは50年代半ばでシカゴにやってきて以来60年代半ばまで10年近くをマディー・ウォータース・バンドの レギュラー・ハーピストとしてシカゴ・バンド・ブルースの屋台骨を支えてきただけあって、このアルバムでの ハープのキレは最高で、職人ギタリストであるマット・マーフィーを中心とするバックも一体となってザックザックと 進む勢いは半端ない。正に名盤であり、コットンは偉大であります。
独断お薦め度☆☆☆☆☆





Live & On The Move
The James Cotton Band








Mighty Long Time
James Cotton








Deep In The Blues
James Cotton








The Best Of Verve Years
James Cotton








High Compression
James Cotton








Fire Down Under The Hill
James Cotton








Giant
James Cotton








35th Anniversary Jam
James Cotton








SuperHarps
James Cotton, Billy Branch, Charles Musselwhite, Sugar Ray Norcia








Hawk Squat
J.B.Hutto



J.B.ハットーとは?と訊かれてもエルモア・ジェイムスのフォロワーの一人でスライドギター弾く…って以外に そのスタイルを説明するモノがないのが正直なところ。特別に歌がうまいワケでもないし、スライド・ギターも ダラダラしててキレはない。スタンダード化したほどの代表曲があるわけでもないし、シカゴ・ブルースの潮流の中で 大きな役割を果たしたわけでもない。ヘタすると数年間聴かなかったりするアルバムだけど、聴けばアルバムを通して 心地よくストレスを感じることもなく、いつの間にか終わってしまう。目をつぶって聴くと各プレーヤーが演奏している姿が アリアリと浮かんできて、これが当時のシカゴ・ブルースの日常だったんだろうなと思わせる。 骨の髄までブルースが染み付いた人たちがワン・ツー・スリーで演奏するとこうなるんだな。
独断お薦め度☆☆☆





Natural Man
J.B.Lenoir








Fortune Tellin' Man
Jesse Fortune



ブルーズン・ソウルの世界にも繋がる、ゴスペル喉を持つベテラン・シカゴ・ブルース・シンガー、唯一のフル・アルバム。
多くのアーティストにカヴァーされた必殺「Too Many Cooks」のオリジネーター、ジェシー・フォーチュンが1993年にデルマークから 放った遅すぎたデビュー・アルバム。1969年にシングルを発表したきりライブ活動は続けていたようだが全くレコ−ディングが 途絶えていた。バックはデイヴ・スペクター&ザ・ブルーバーズ。ジャンプ/ジャズ・グルーヴも漂わせながら B.B.キングの「Dark Is The Night」「Be Careful With A Fool」などを強烈ブルース・シンギングで聞かせます。 ボーナス・トラックとして、60年代にUSAに吹き込んだ「Too Many Cooks」のオリジナル版を含む4曲を追加。 今こそ再評価されるべきアルバム!
独断お薦め度☆☆☆





Fast Fingers
Jimmy Dawkins








All For Business
Jimmy Dawkins








The Very Best Of
Jimmy Reed



ジミー・リードである。ユルユルである。唯一無二である。かなりのマイ・ペースな人だったのかもしれない。 ロックン・ロールが台頭してきた50年代末、時代の流れを無視したのか気がつかなかったのか、持ち前のマイ・ペースで ロックン・ロールの波に唯一飲み込まれずに生き抜いたブルースマン。というかデビューした頃のローリング・ストーンズが そお雰囲気まで熱心にコピーしたほどの存在。収録曲の殆どがR&Bチャートに登場した曲であり、内9曲はトップ10入りした 名曲揃いの超お得版。曲は冒頭で述べた通りにユルユルだが、いつの間にか鼻歌で歌ってしまうほどメロディアスでキャッチー。 カッコいいとか渋いとかとは縁遠いかもしれないけどジミー・リードを聴かずしてブルースは語れまへん。てか、ブルースを 一通り聴いたらジミー・リードは手放せなくなること請け合いだ。
独断お薦め度☆☆☆☆





The Anthology
Jimmy Reed








Chicago Bound
Jimmy Rogers








The Very Best Of
John Lee Hooker








Urban Blues
John Lee Hooker








Slidin' Home
John Littlejohn








The Blues Show Live At Pit Inn
John Littlejohn with Carey Bell








The Real Deal
John Primer



ミシシッピーで生まれ、マディやエルモアを聴いて育ち、1963年、18歳の時に遂にシカゴに移住。 必然の帰結なのか、憧れのマディバンドに、奇しくもマディ・バンド最後のギタリストしても活躍。 その後、マジック・スリムのティアドロップスで更に10年のキャリアを積んでシカゴ・スタイルのギターに 磨きを掛け、1991年にソロ・デビュー。その初ソロ・アルバム"Poor Man Blues"が大ブレイクして以降、 モダン・シカゴ・ブルースの本流に身を置きます。この1997年のアルバムもバリバリのシカゴ・バンド・スタイルの 楽曲が並び、文句なしの出来栄え。バックのリズム隊の出来も最高だし、ビリー・ブランチのハープも強烈に カッコいい。
独断お薦め度☆☆☆☆





Blues Behind Closed Doors
John Primer



素材としてはピカイチで期待してしまうが、典型的なセルフプロデュースの失敗作でしょうか。 もう一度聴き直してみよっかと触手が動かない。残念。
独断お薦め度☆☆





So Doggone Blue
John Weston & Blues Force



1996年にファット・ポッサム・レーベルから発売されたジョン・ウェストンのデビューアルバムである。え?デビュー?ってCDジャケットに 映る垢ぬけないシャツ着たオッサンなのに?であります。1927年アーカンソー州生まれらしいのでアルバム発売時には既に69歳。 で、演奏ですがCDジャケットに映る本人同様、垢ぬけない素朴な昔ながらのブルースで、この手の物悲しくスカスカな感じのブルースが 好きでないと、何度も聴かないのではないでしょうか?スカスカとは言いましたがバックバンドの音は必要最低限ですがタイトで シャープで玄人好み。 ウェストンのハープはサニー・ボーイ(1世)から多くを学んだようで、派手さはないけど曲に溶け込むようにさり気ないく、自身の歌との コール&レスポンスが心地よい。ハープ・ブルース好きにとっては決してハズレではないです。
独断お薦め度☆☆☆





Catch Up With The Blues
Johnny Copeland



1993年にジタンから発表したキャリアの中では新し目のアルバム。映画に出てくる賑やかなバーの中、 ガチャガチャと酒瓶の触れ合う音に混じって流れてくるノリのいいブルース、アルバムを通して そんな感じの楽曲が並ぶ。コープランドの声質からか、ちょっとチンピラっぽい安い感じも するが、勢いとしておきましょう。しかしノリがいいだけではなく、ゲストのゲイトマウス・ブラウン、 ジョー・ヒューズ、ロニー・ブルックスが ギターの腕を競い合いながらも彼らの個性とコープランドの背景にある多種多様な懐の深い音楽性が マッチしていて、なかなか奥行きが深い。 景色のよい道を車で流しながら聞くと気持ち良さそうです。
独断お薦め度☆☆☆





Rare Recordings
Johnny Jones & Billy Boy Arnold








Johnny Shines With Big Walter Horton
Johnny Shines








3rd Degree
Johnny Winter








Johnny Young and His Chicago Blues Band
Johnny Young








Ride With Me, Baby
Junior Parker








Hoodoo Man Blues
Junior Wells



ウェルズのアルバム単位での最高傑作であると共に、シカゴ・ブルースを代表するの名盤と断言しても誰も異論はないでしょう。 バックはギターのバディ・ガイ、ベースのジャック・マイヤーズ、ドラムのビリー・ウォーレンの3人のみで、 初めて聞いた時は音のスカスカ加減に退屈するかもしれない。しかし、音数が少ないこそ生まれるヒリヒリするほどの緊張感が 半端なくて、演奏する4人を想像しながら聴くと生唾モノ。借金しても買え!必聴の一枚。
独断お薦め度☆☆☆☆






Live in Boston 1966
Junior Wells








It's My Life, Baby
Junior Wells








Southside Blues Jam
Junior Wells








Bayou Blood
Kenny Neal



アルバム・タイトルにあるBayouを辞書で調べると「米国南部の川・湖・湾の沼のような入江」とある。 ケニー・ニールはいわゆる2世ブルースマンで、父親はルイジアナのベテラン・ハーピストであるレイフル・ニール。 つまりケニーには南部、しかもルイジアナの緩い血=Bayou Bloodが流れているのだ。とは言え、このアルバムが ユルユルかと言えば、流石は若手だけあってモダンな感覚溢れるイケてる曲が続く。ケニーのギターもハープもツボを 押さえてキャッチーで、耳障りなところはない。若手とは言え、やはりこのあたりがブルース・ロックとは異なる血が 流れてる所以であろう。なお、アルバム全編でキーボードはラッキー・ピーターソンだし、ドラムはジェームス・コットン・ ブルース・バンドにいたケン・ジョンソンてこともあって非常にシャープ。順調に年齢を重ねて欲しいものだ。
独断お薦め度☆☆☆





What It Takes
Koko Taylor








Sooner Or Later
Larry Davis



1950年末にデュークからシングルを発表してキャリアをスタートしているので大ベテランであるが、途中で交通事故による 活動停止時期があり、アルバムとしては1992年に発表した本作が通算3枚目。BBキング、アルバート・キング、リトル・ミルトン との縁が深いためもあり(アルバート・キングのツアーではベーシストとして参加)、アルバム全体を通してズシッとしながらも どこかお洒落なナンバーが続く。熱くなる曲こそない地味目な アルバムではあるが、5曲目のHelp The Poorが秀逸。この曲は名盤の誉れ高いBBキングのLive At The Regalの中で唯一残念だった曲の カバーだけど、原曲の雰囲気を壊さないまま超クールにアレンジしていて感動しちゃいます。 もしBBキングがこのアレンジでLive At The Regalを演ってたら… と思わずにいられないほどの完成度。モダン・ブルースのファンなら、この1曲だけでも、このアルバムを聴く価値あり。
独断お薦め度☆☆☆





Leadbelly
Leadbelly








When The Blues Hit You
Lester Davenport








The Complete Aladdin Recordings
Lightnin' Hopkins








Mojo Hand
Lightnin' Hopkins








Lightnin' Strikes
Lightnin' Hopkins








Rooster Blues/Bell Ringer
Lightnin' Slim








Blues Before Sunrise
Leroy Carr








Baby, I'm Back
Little Cooper








We're Gonna Make It
Little Milton



メンフィスのマイナー・レーベル等に数曲のレコーディングを経験した後にシカゴにてチェスの子会社であるチェッカーと 契約し、1965年に発売したのがミルトンにとって初のフルアルバムとなったこのアルバムである。初のアルバムとは言え、この 貫録十分な歌いっぷりはどうだ!ミルトンは幼少の頃から教会の合唱隊やローカルのゴスペル・グループでソロに起用されるなど 歌うことで自分を表現してきたというから納得である。収録されている曲はストレート・ブルースではない。 多くはシカゴ系R&Bであり、影響を受けたBBキングやボビー・ブランドのスタイルに近い。カッコいいぜ。
独断お薦め度☆☆☆





Blues'n Soul
Little Milton








Walkin's The Back Street
Little Milton








Tin Pan Alley
Little Milton








Back To Back
Little Milton








Reality
Little Milton








I Ain't Lyin'
Little Sammy Davis








His Best
Little Walter








Hate To See You Go
Little Walter








Turn On The Night
Lonnie Brooks



50年代にはイースト・テキサス〜サウス・ルイジアナで、ギター・ルイジアナの名前でローカル・スターに なっていたブルックスだが、意気揚々と59年にシカゴに移住するも北風は身に滲みたようだ。 チェス、USA等からかなりのシングルを出したが思ったほどは売れず、68年にはキャピトルからアルバムも 出したが70年代半ばには一時昼の仕事を持たねば暮らしていけなくなっていたという。しかし「リビング・シカゴ・ブルース」 を機にアリゲーターと契約してから風向きが変わったようで、ルイジアナ出身の一味違うシカゴ・ブルース・マンとして 成功する。アリゲーターからは合計6枚のアルバムを出したが、本アルバムは80年のアリゲーターでの2枚目で1曲目の Eyeballinは以降のライブでもしばしば演奏される代表曲となった。
独断お薦め度☆☆☆





Steppin' On The Blues
Lonnie Johnson








Blues & Ballads
Lonnie Johnson



ブルースの世界では再発見なる言葉が使われることがある。このロニー・ジョンソンも 再発見された一人である。そもそも再発見とは…ロックン・ロールの台頭でブルースの "需要"がなくなった時期にレーベルから契約を打ち切られ、録音の機会がなくなり、 消息が不明となったブルース・プレーヤー達が昨今のブルース・ブームで再び 脚光を浴びることとなる現象だ。かつては、あのロバート・ジョンソンにも影響を与えた 伝説のギタリストと言われたロニー・ジョンソンがこのアルバムを録音したとき、 彼はホテルの用務員として細々と生きていた。この再発見、そしてエルマー・スノーデン との共演(名人芸)は正に奇跡としか言いようがない。内容はブルースというよりバラードが多く、 アルバムとして歴史的価値が少ないので評価は低いが、ワタクシ個人的には 若いころのアルバムより断然好きな名盤である。興味あればライナーノーツがある 国内版を入手して、ライナーノーツを読みながらジックリ聴いてほしい。 涙なくしては聴けないぜ。
独断お薦め度☆☆☆☆





Been Gone Too Long
Lonesome Sundown



ロンサム・サンダウン。ブルースマンの芸名でごれほどロマンチックなものはないだろう。そしてサンダウンのブルースは、 その芸名もある程度うなずけるもの。ルイジアナで活躍した動機のブルースマンの中では、最も穏やかなアーバン風味を 放っているのが特徴と言えようか。 サンダウンは1956〜65年にエクセロから16枚のシングルを出した後、ブルースの世界からすっぱり足を洗い、 その後は協会入りしてしまった。そんなサンダウンを引っ張り出したのがブルース・ブロムバーグ。紆余曲折を 経た後、なんとか77年に本作を完成させて。50年代半ばにクリフトン・シェニエのバンドで一緒に活動していた フィリップ・ウォーカーも尽力、バックを担当したのも好結果に繋がったようだ。サウンドはエクセロ時代に比べれば ソリッドだが、サンダウンの歌は深み、渋みを増した余裕綽々たるもの。フィリップらの好サポートで、大充実の モダンでダウンホームな1枚となった。79年には来日話もあったが、結局説教師に再び転向。ブルースの世界に戻ることなく 95年に亡くなってしまった。
独断お薦め度☆☆☆☆





Good Candy
Lovie Lee



80年発表の「リビング・シカゴ・ブルースVol.3」が発録音であったピアニストのラヴィ・リー(エディ・リー・ワトソン) は1917年生まれで 50年代から活動はしていたが完全にプロになったのは80年代という遅咲きである。マディ・ウォーターズ・バンドの 最後のピアニストという以外には華々しい肩書はないが、69歳で発表したこのアルバム1枚で忘れられぬ存在感を示した。 リー自身がプロデュースした自主制作的な84/85年の曲(前半9曲)と92年の曲(後半6曲)の録音をまとめたもので、バックは 義理の息子でもあるキャリー・ベル(ハープ)とその息子のルーリー・ベル(ギター)、オディ・ペイン(ドラム)など。 ゆったりとビブラートをかけた歌声は陽性でほのかに甘く聴いているとほっこりしてくる。人のいいオッチャンだったんだろうなぁ。 リーを慕うメンバーとのお楽しみセッション的な和やかさ、のびのび具合も特筆すべき。リラックスして聴ける好盤である。
独断お薦め度☆☆☆





Hung Down Head
Lowell Fulson



目玉はなんと言っても3曲目に収録されているReconsider Baby。1954年にR&Bチャート第3位のヒット曲で ブルースのスタンダードとなった名曲中の名曲。ギターは飾ることなくズッシリと重く響くあたりが テキサス・ブルースの重鎮といったところか。アルバムはチェッカー(チェスの前身)時代の録音集だけど、 実際にシカゴ録音は4曲のみで残りの多くはダラス録音。ホーン・セクションのゴージャスなアレンジが カッコいいが、まだフルソン自体にテキサスの素朴な感じが残っていているかな。
独断お薦め度☆☆☆





Tramp
Lowell Fulson



1964年にチェッカーからケントに移ったフルソンは「Soul」「Tramp」「Now」の3枚のアルバムを発表したが このCDは「Soul」と「Tramp」の2in1。この頃のフルソンは、これまでの素朴で武骨なスタイルから より洗練されたアーバンでモダンなスタイルに進化し、更にはファンキー・ビートにまで対応する懐の深さを 見せている。えー、ファンキー・ビート?と訝しがらずに聴いて頂きたい。SRV辺りのギター・ブルースを 期待するとズッコケルますが、ファンキー・ビートに乗ったフルソンの武骨なギターは歯応え十分な大人の味だ。 ワタクシ個人は大のお気に入りアルバムです。
独断お薦め度☆☆☆☆





Beyond Cool
Lucky Perterson



ボーカル、ギター、ピアノの3役をこなすラッキー・ピーターソン。おまけにカッコつけたジャケット写真。 いわゆる最近のブルース、特に「ブルース界の次代を担う期待の新星」とか言われると大抵の場合には、ワタクシの 肌に合わない。が、このアルバムはなかなかよろしいのではないでしょうか?そりゃホンモノのシカゴ系バンド・ブルースと 比べれば賑やかでウルサイのだけど、ライナーノーツの一部を拝借すると「最高にファンキーなドラマーと最高にファンキーな ベース・プレーヤー、最高にファンキーなリズム・ギター・プレーヤーを起用して、可能な限りで最高にファンキーな レコードを作り、ファンキーである限りで、それでもなおブルースのレコードにしたかった」とあって、なるほどと思える。 車で海岸沿いを流す時には結構おいしいのではないでしょうか?
独断お薦め度☆☆☆





Lifetime
Lucky Peterson








Blues Had A Baby
Lurrie Bell



人前で歌うことを厳に禁じられているワタクシは言いたい。ルリー、君も歌ってはイケナイ。 シカゴの重鎮ハーピストでもあった父親のキャリー・ベルも歌は下手だったけど味わいというモノがあった。 しかしキミの歌は場末のカラオケというかジャニーズのアイドルグループというか、テンポの速い曲ならまだしも スローブルースでは救いようのないレベルでズッコケル。キャリー・ベルのアルバムで聞かせた切り味鋭いギターが 聞きたくてゲットしたこのアルバムも全曲通して聴くのが辛いぞ。
独断お薦め度☆





Reckless
Luther Allison








It's Good To Me
Luther "Guitar Junior" Johnson








Lowdown Back Porch Blues
Lousiana Red



ルイジアナという名前からユルユルのルイジアナ・ブルースを想像してしまうが、収録されている全曲は 端正で力強く、野球で言えば、なんてことない直球だけど球がズシリと重くて打った手がしびれるって感じだ。 1977年には来日を果たしているが、来日目的はクジラを救うイベントへの参加で知るわけもなく、日本では徹底的に 知名度はない。1932年にアラバマで生まれた後、親戚の家を転々→孤児院→祖母に引き取られるという幼少期を過ごしたからか、 すっかりブルースが身近になってようで、アーサー・ビッグボーイ・クルーダップを聞いてギターのキャリアをスタートしたとか。 このアルバムは1962年に発表されたデビューアルバムで、シカゴスタイルの影響がうかがえます。シンプルなバックの演奏と ストレートに歌うレッドの声は素敵ですな。
独断お薦め度☆☆☆





Let Me Be Your Teddy Bear
L.V.Banks



1932年10月28日にミシシッピー州の寒村ストリングタウン生まれ。いわゆる綿花農場の働き手として4人の兄弟と5人の姉妹の 家族の中で育った。幼いころから綿花摘みの作業中にマディ・ウォータースのブルースに親しみ、14歳で農場を後にして サウス・カロライナ州グリーンビルに出奔。最初はギターを弾かず(弾けず)歌のみを歌っていたようですが、B.B. キング、 ハウリン・ウルフ、リトル・ミルトンなどを聞いているうちにギターを独習。ブルース・プレーヤーとしては、まずミズーリ州 セントルイスに移り、その後、約4年の兵役を務めてから、1965年にイリノイ州シカゴに移住。マックスウェル・ストリートで 演奏を始め、その後、一貫してサウス・サイドのクラブで活動。このアルバムは1998年に発表したもので、 2000年に2枚目で最後のアルバム「Ruby」を発表し、2011年5月2日にイリノイ州シカゴで心臓病のため死去。 全く予備知識なしでこのアルバムを聴きましたが、驚くほどに端正なブルースで正にシカゴ・バンド・スタイルの正当後継者という感じ。 おそらく日本では知名度ゼロだが玄人受けするのは間違いない。チャンスがあれば是非是非聴いて頂きたい。 *バックにはマディ・バンドの最後のギタリストであるジョン・プライマーが参加していてシャープなギターを聴かせるが、 ドラムのジェローム・プライスなる人は素人か?と突っ込みたくなるのが残念。
独断お薦め度☆☆☆☆





I Want To Groove With You
Luther "Guitar Junior" Johnson








West Side Soul
Magic Sam



1937年ミシシッピ生まれで50年にシカゴに移住したサムはシル・ジョンソン、マック・トンプソン兄弟と組みブルースを歌い始める。 ローウェル・フルソン、ジミー・マクラフリン、BBキングなどに影響されながら自己のスタイルを作り、57年/58年にコブラよりデビュー。 しかし直後に兵役にとられ脱走→刑務所暮らしから調子を落とし60年代後半はパッとしなかった。再起をかけたこのアルバムでは プロデューサーのボブ・ケスターはあえて古いシカゴ・スタイルを連想させるものを潔く排除し、モダン・ブルースマン"サム"を 前面に押し出してモダンな感覚を詰め込んだことが歴史的名盤を作り上げた要因となった。楽曲は、ボビー・ブランド、BBキング、 ジュニア・パーカー、リトル・ミルトン、J.B.ルノアーのカバー曲が大半だが、その自由な歌いっぷりはハイ・ピッチな歌声と相まって 瑞々しい感覚に圧倒される。ブルースの大スタンダードとなったSweet Home Chicagoは正に事件だ。このアルバムからモダン・ブルースが 全速力で疾走を始めた。歴史的必聴名盤。
独断お薦め度☆☆☆☆





West Side Soul
Magic Sam








Magic Sam Live
Magic Sam








Highway Is My Home
Magic Slim








Life Is Like That
Memphis Slim








Melvin Taylor & The Slack Band
Melvin Taylor & The Slack Band








Legend
Mississippi John Hurt








Chicago Blues Summit
Mojo Buford








The Best Of Muddy Waters
Muddy Waters



このアルバムがブルース、とりわけシカゴ・ブルースを語る上でどれほど重要であるかは評論家の専門書に委ねるけど、 「永遠に不滅の4番・サード」である。高校生になった頃のロック少年だったワタクシが初めて聴いた時 (当時はLPレコード)には 「なんじゃコレは?」と曲が変わったことにも気が付かないほどで、ほとんど念仏にしか聴こえなかった記憶がある。 だから今のロックの源流がここにあると意気込んで聴くロック少年達がガッカリする顔が容易に想像できるが、 時代を一気に遡るのだから無理もない。ギター中心のロック→ホワイト・ブルース→モダン・ブルースと徐々に時代を 遡って行けば当然の帰着点として、このアルバムの素晴らしさが理解でき、家宝となって毎朝一礼するようになります。 収録曲は48年から54年までの録音で、当時、これらの曲をラジオやレコードで聴いて熱狂していたシカゴの黒人社会の エネルギーを想像しただけでクラクラする。 今はオリジナル収録12曲にボーナス・トラック8曲が加わって1000円くらいで買える。と言うか、 買わない理由が見つからない。
(因みにワタクシの誕生日はマディと同じ4月4日。この日を狙って出た。)
独断お薦め度☆☆☆☆☆






Trouble No More
Muddy Waters



上に挙げた歴史的名盤"The Best of Muddy Waters"が1948年から54年までの代表曲集だったのに対して、このアルバムは 55年から59年までにシングル作品集で出来が悪いはずがない。ただ、ロックン・ロール時代に突入しておりブルースに与えた 歴史的インパクトは先のアルバムに劣る。しかし、マディを支えるのはジェイムズ・コットン、パット・ヘアなど 当時のシカゴ最強のメンバー達。その音は鉄壁でロックン・ロールの波に対するマディ一流の応えが聴ける。ライブでお馴染みの "Got My Mojo Working"のスタジオ録音が聴けるのも嬉しい。これまた聴くべしの1枚。
独断お薦め度☆☆☆☆






At Newport 1960
Muddy Waters



当時のマディ・バンド(オーティス・スパン、ジェイムズ・コットン、パット・ヘア、アンドリュー・ステファンソン、 フランシス・クレイ)を従えた1960年のニューポート・ジャズ・フェスティバルでのライブ。音数こそ少ないが 非常に密度の濃いソリッドな音が空気を震わせて熱気を伴って伝わってくる。マディを中心に信じられないほど バンドのクオリティは高い。最初こそオーディエンスとの距離を図ってるようにも聴こえるが、途中からは突き進むバンドの 演奏の合間に女性の黄色い絶叫が聞えるのには背筋がゾッとする。すげぇ。マディの基本を押さえたら聴いてもらいたい1枚。 なおCDジャケットでマディが抱えているフルアコは撮影用にジョン・リー・フッカーから借りたものらしい。
独断お薦め度☆☆☆☆






The Real Folk Blues
Muddy Waters








More Real Folk Blues
Muddy Waters








Muddy Waters
Muddy Waters








Muddy Mississippi Waters Live
Muddy Waters








I'm Ready
Muddy Waters








Hard Again
Muddy Waters








King Bee
Muddy Waters








Muddy Waters Sings "Big Bill"
Muddy Waters








Way Down South
Mutt Murphy








1956-1958 Cobra Recordings
Otis Rush



エリック・クラプトン(クリーム)のAll Your Loveやレッド・ツェッペリンのI Can't Quite Youのオリジネイターである。 後世に残したインパクトの大きさは超弩級。背筋を伸ばし正座して聴くべし。マディやウルフが確立したバンドスタイルの シカゴブルースからBBキングらのモダンブルースへとブルースの世代を変えた一人がオーティス・ラッシュなのだ。 マディやウルフのシカゴ・スタイルが主にチェス所属アーティストであったが、この新しい潮流はウエストサイドにあった コブラ・レーベルが中心になったため、ウエスト・サイド・スタイルとも呼ばれた。このアルバムに収録されている ラッシュのデビュー曲であるI Can't Quite You BabyはビルボードR&Bチャートのトップ10入りし、大袈裟にいえば、 この曲以前と以後でブルースが変わった歴史的重要曲である。このアルバムに収録されている全曲に共通して、ラッシュの エモーショナルな歌と切れ味鋭いギターは、正にブルースの歴史に残る世界遺産登録に相応しい。このアルバムは時々ヤフオクで 500円程度で出品されているが入札されているのを見たことがない。信じられん。
独断お薦め度☆☆☆☆





Right Place, Wrong Time
Otis Rush



1971年録音。コブラ・レーベルへの録音と比べると、吐き気がするような緊張感はなく、いい意味で方の力が抜けた感じだが 全曲素晴らしい出来でラッシュの会心のブルースが聴ける。最高である。必聴盤である。それなのに、驚くことなかれ、 このアルバムは録音された後、なんらかの理由でお蔵入りし、リリースされたのは5年後だったとか。
独断お薦め度☆☆☆





Mourning In The Morning
Otis Rush








Anyplace I'm Going
Otis Rush








Ain't Enough Comin' In
Otis Rush








Spann Is The Blues
Otis Spann








The Blues Is Where It's At
Otis Spann



1967年ブルースウェイ原盤。ギターにマディ、サミー・ローホーン、ルーサー・ジョンソン、ハープに ジョージ・スミス、ドラムにフランシス・クレイといった当時のマディ・バンドを従えたバンド・ブルース。 スタジオ・ライブでメンバーも顔馴染みだけあってかリラックスした感じでアルバムを通して最高の雰囲気。
独断お薦め度☆☆☆






The Bottom Of The Blues
Otis Spann



1968年ブルースウェイ原盤。ギターにマディ、サミー・ローホーン、ルーサー・ジョンソン、 ハープにモジョ・ビュフォード、ドラムにS.P.リアリーといった当時のマディ・バンドをバックにしたバンド・ブルース。 個人的にはアルバム全体で音のアタックが強くてやや耳障りな感じが否めない。
独断お薦め度☆






Goin' Back To The Natchez Trace
PaPa George Lightfoot








Blues After Hours
Pee Wee Crayton








The Best Of
Percy Mayfield



アーバン・ブルース・ソングライターの王者で彼の曲はBBキング、ジュニア・パーカー等のモダン・ブルースマンを筆頭に ジョン・リー・フッカー、リル・エドなどにも歌われている。アルバム収録の"Please send me someone to love"は ジャズ〜ポピュラー系シンガーにも広く歌われているため息が出るほどの名曲。コレってブルース?ムード歌謡じゃねぇの? と、シカゴ系ギター・ブルースを期待するとガッカリするかもしれないが、個人的には絶対の愛聴盤。このアルバム、もしくは メイフィールドのブルースを受け付けない方、まだまだ修行が足りないぜ。
独断お薦め度☆☆☆☆






Percy Mayfield Sings Percy Mayfield
Percy Mayfield








Pinetop's Boogie Woogie
Pinetop Perkins








Born In The Delta
Pinetop Perkins








Rock'n Roll Gumbo
Professor Longhair








Crawfish Fiesta
Professor Longhair








Strong Persuader
Robert Cray Band








The Complete Recordings
Robert Johnson








Blues Live
Robert Jr Lockwood & The Aces








Steady Rollin' Man
Robert Jr Lockwood








Bricks In My Pillow
Robert Nighthawk








Live On Maxwell Street
Robert Nighthawk








Further On Up The Road
Shakey Jake And The All Stars








Going Back Home
Sherman Robertson








The Legend Of
Sleepy John Estes








Raining In My Heart
Slim Harpo








Baby Scratch My Back
Slim Harpo








The Man From Mars
Smokey Wilson








Baby, You Can Get Your Gun
Snooks Eaglin








Snooky
Snooky Pryor



シカゴ系ハーピストと言えばサニー・ボーイU、リトル・ウォルター、ジェイムス・コットン等が実力と知名度で筆頭株で ありますが、彼らと実力的には遜色ないのがスヌーキーであります。と来れば聴かないわけにもいかないでしょ。 ハープは特別に変わったことをするわけでもなく図太い音色でぐいぐいと迫る直球勝負でよろしいのだが、歌が田舎臭くて 一本調子なので変化に乏しい感じが否めない。安定感はあるけどちょいと飽きるって感じ。1989年録音なので、スヌーキーは69歳 だし円熟した魅力を楽しみましょう。
独断お薦め度☆☆☆





In This Mess Up To My Chest
Snooky Pryor








The Complete Library Of Congress Sessions 1941-1942
Son House








Midnight Son
Son Seals



ブルース・イグノア氏がハウンド・ドッグ・テイラーを世に送り出したくて設立したアリゲーター・レーベルの3番目のアーティストとして 選ばれたのがサン・シールズ。当時シールズは全くの無名(今でもそんなに有名じゃない)で、1枚目のアルバムはあまりパッとしなかった らしいが、この1976年発表の2枚目は、無名だった人とは思えないほど曲のアレンジが素晴らしいのではないでしょうか。お金かけたな!? で、その音ですが、タイトなリズム隊に押されてノリノリでガシガシ前進するぜって感じ。ハウンド・ドッグ・テイラーと同じく完全直球勝負。 しかし、ホーン・セクションが曲に色気を添えていて、残念なブルース・ロックとは一線を画しております。好盤でございます。
独断お薦め度☆☆☆





Sugar Mama
Sonny Boy Williamson








His Best
Sonny Boy Williamson 2nd








Down And Out Blues
Sonny Boy Williamson 2nd








The Real Forl Blues
Sonny Boy Williamson 2nd








More Real Folk Blues
Sonny Boy Williamson 2nd








Down And Out Blues
Sonny Boy Williamson 2nd








One Way Out
Sonny Boy Williamson 2nd








Keep It To Ourselves
Sonny Boy Williamson 2nd








Absolutelly The Best
Sonny Terry & Brownie McGhee








Hometown Blues
Sonny Terry & Brownie McGhee








Decoration Day
Sunnyland Slim








The Guitar Wizard
Tampa Red








T-Bone Walker
T-Bone Walker



ブルースセッションには欠かすことが出来ない、俗に言うストマン進行という コード進行。ストマンとはTボーンがオリジナルのStormy Monday(Call It Stormy Monday But Thuesday Is Just As Bad)のことであるのは今更言うまでもない。 ストマン進行を知らなくても聴けば判るはず。それほど有名でお洒落でカッコいいのだ。 だからこそ大定番としてコピーされ続けてきた名曲。いや、このストマンに限らず、 このCDの最初の2曲も発表当時、BBキングを含めモダン・ブルース・ギタリストにとって 衝撃的であったらしく、だからこそ、Tボーンはモダン・ブルース・ギターの父と 言われているのだ。Tボーンが居なかったらエレクトリック・ギター・ブルースは 10年遅れていたかもしれない。6th、9th、13thといったジャズっぽいコードを使った コール&レスポンスは、それまでのシティー・ブルースにはない大人の淫靡な世界で、 初めてこのアルバムを聴いた時、ワタクシもやっと一皮剥けた大人になった気がした。 ということでズル剥けしたいヤツは必聴。
独断お薦め度☆☆☆☆





T-Bone Blues
T-Bone Walker








Travellin' Highway Man
Tommy McClennan








I Am The Blues
Willie Dixon








It Ain't Nice
Willie Kent








Texas Bluesman
Zuzu Bollin








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